空と太陽と向日葵と…

<Sweet Orange Story

  Life めぐり会う言霊>

唐突は突然に 1

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次の日の朝。
向日葵は自分が布団に寝ている事に気付き首をかしげた。
「あれ?確か昨日は……どうしたんだっけ?」
太陽の電話での会話を聞いて泣いていた事はおぼえているが、それ以上の事は思い出せない。
自分がいつベッドに入って寝たのか、思い出せずに首をかしげていたが、とりあえず、起き上がって勉強机の上にある手鏡をとって見る。
「……あ〜ぁ、酷い顔……」
ボロボロと久しぶりに泣いてそのまま、顔を冷やすこともせずに寝てしまった向日葵の顔は目が腫れ上がって赤くなり、まさに酷い顔になっていた。
フーと溜息をついた向日葵はポテポテと疲れたように足を引き摺ってドアノブに手をかけた時、カーテンが風に揺れている窓から太陽の声が聞こえた。
「……向日葵〜起きたか?」
その声に、向日葵はビクッと体を揺らしてビックリし急いで両手で顔を隠しながら、窓に背を向けて答える。
「う、うん……起きてるけど」
「けど?どうかしたのか?」
「い、今から顔洗いに行こうと思って……」
「そっか、ん〜と、話があるんだけどな〜……それじゃ、先に顔洗って、その後ちょっとコッチに来れるか?玄関からでいいから」
「あ、うん。分った。着替えて行くよ」
「おう、じゃ、俺も顔洗って朝飯食ってくるか……」
背中でドアの閉まる音がして、向日葵はホッと肩をなでおろしたが、胸はドキドキと暴れだしていた。
(よ、良かった。今こんな顔見られたら私死んじゃう……って、でも話があるって?何だろ……)
そんな事を考えていた向日葵だったが、次の瞬間ハッとする。
「!!!着替えてスグって!ヤバッ、この顔洗った位じゃどうにもなんないよ〜せめてましになるように何とかしないと!」
部屋のドアを開いた向日葵はバタバタと1階に下りていった。

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