空と太陽と向日葵と…

<Sweet Orange Story

  Life めぐり会う言霊>

唐突は突然に 5

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「なぁ、向日葵は今、そこの上沼高校なんだろ?」
向日葵は突然の質問にビックリして顔をあげて頷く。
「そ、そうだけど?」
「んと……来年2年ってところ?」
「ま〜そうだけど。赤点もなかったし、良くは無いけど普通の成績だから無事、進級できるけど……それがどうかしたの?」
「そっか。んじゃ、もしかしたら担任になれるかもな〜」
「え?」
首をかしげる向日葵にニカッと歯を見せて太陽は笑った。
「俺、今度の4月からあの学校の教師になんの」
「え?ま、まじで?!」
「ん、マジで」
「ぅあ?え?あぅ??」
ポカンと太陽を眺める向日葵の頭の中にはなかなかその事実が入ってこない。
どう言う事だろう?そうおもってじっと考え込んではじめて徐々にジワジワと太陽の言葉が脳ミソにしみこんできた。
「……た、担任?!」
「ククク、相変わらず、理解速度が遅いな〜」
「う、うるさいな〜!それより!!」
「ん?」
「どうして太陽兄ちゃんが、ウチの学校に来るの?」
「ん〜どうしてって言われてもな〜命令だから(それに、本当の事は言えないしね)」
「命令って……(や、ヤダ……どうしよう。太陽兄ちゃんが居るなんて学校行けないじゃん!)」
隣に太陽が来たと言うだけでこうなってしまうのに、太陽が学校にまで居るなんて考えただけで自分がどうなるのかと思い、苦笑いを返す向日葵に太陽は微笑みながら言う。
「あれ?喜んでくれないの?」
「いや、喜ぶって言うか、う、あ、急なことで良くわかんないというか……」
「そう?喜んでくれると思ったんだけどな〜」
そういう太陽に、なんていえば良いのかわからないまま、向日葵はその場で俯いた。

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