すれ違う思い 4
次の日、向日葵は昨日の事を思い出していたが、やはり、雨戸を開ける気にはなら無かった。
昨日は布団の中でずっと考え込んで、そのまま眠ってしまった向日葵。
(どうしてあんな事を態々自分に言うんだろう?)
その答えは出ず仕舞い。
(もしかしたら、私を妹だと思ってない?私が好きだっていっても拒否されたりはしない?)
と考えて見たり、
(妹に嫌われたくなくて言ったの?やっぱり妹なのかな……)
と考えて見たり。色んな考えが浮かんでは消え、疲れて寝てしまったのだ。
朝起きて、一瞬、雨戸を開けそうになった手を引っ込める。
(……ダメよ向日葵。期待しないって、そう決めたじゃない……)
グッ握り締めた手で、枕の傍に転がっているケータイを手にして、向日葵は遼にメールを打った。
『返事送れてごめん。まだ約束は有効?有効だったらOKだから、駅で待ってるね』
送信ボタンを押して何分も経たないうちに遼から『了解!』と言うメールが届いて、それを見て向日葵は1人呟く。
「……そうよ。コレで良いんだ。私が変な期待をするから、変になっていく。期待なんてしない、太陽兄ちゃんが居なくなってから、そう思って今まで来たじゃない……」
ふぅっと深呼吸をした向日葵は朝食をたべ、着替えを済ませて、周りの様子を伺い、待ち合わせの時間より早めに家を出たのだった。
駅に着いた向日葵は、当然待ち合わせよりずっと早い時間なので、暫く、駅前をブラブラする事にした。
上へ
"
応援ヨロシクです♪