空と太陽と向日葵と…

<Sweet Orange Story

  Life めぐり会う言霊>

揺れる心 3

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「何となく?」
「そう、何となく。何となく探さなきゃって思って、何となくあそこを通ったって感じ」
あっけらかんと言ってのける遼に、向日葵はフフッと笑って思わず呟く。
「……変なの」
「ククッ、変って酷いな〜。運命とか思わない?」
「ご、ごめん……」
遼に思わず謝った向日葵だったが、遼はそっと、その頬をなでながら言った。
「また、謝るんだから……」
「ごめ……あ……」
「フフッ、謝りすぎ」
遼は微笑を浮かべて頬をなでている手の親指で向日葵の唇をなぞる。
「可愛いね……」
「え?!」
「俺さ、学校で光田さんをはじめてみたとき、偉そうでツンツンしてて嫌なヤツって思ってたんだ〜」
「そ、そんなにツンツンしてたかしら?」
首をかしげる向日葵に遼はクスクス笑って頷いた。
向日葵はムッと口を尖らせて笑う遼にフンと鼻を鳴らして言う。
「どうせ私は嫌なヤツですよ〜だ!」
「うん、そのときはね、そう思ったんだ……でも、違うって気づいたんだ」
そっぽを向こうとした向日葵のその顔を頬をなでている手で拒んで、遼は真剣な顔で言った。
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