疑弟〜ギテイ〜

<Sweet Orange Story

  Love 愛しき言霊>

弟「司」 8

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「なっ!司?!何を?!放して……」
「嫌だ……放せばまた俺から離れる気なんだろ?花梨姉さん……」
「何を言ってるのよ……いいから放しなさい」
私がジタバタ動いても司は更にギュッと私を抱きしめるだけで一向に緩めようとはしてくれない。
いつの間にこんなに力が強くなったのか……。
私を羽交い絞めしていた司の右腕がゆっくりと肩から下へと降りていった。
(ちょ、ちょっと……)
私は懸命に身をよじってその腕の呪縛から逃れようともがくが、さっきと違い、司は決して羽交い絞めにしている左腕の力を緩めることはなく、私の抵抗は全てその左腕に静止されていた。
ハァハァと荒くなった司の息遣いが頬にかかり、上ずる声が耳元で囁く。
「俺は別に大きい胸が好きなわけじゃない……」
「な、何?ちょ、ふざけないで!司!」
「ふざける?……ふざけてなんか無い……俺は真面目だよ」
「何が真面目よ!だったら放して!」
「嫌だ……ずっと、姉さんに触れたかった。姉さんの腕に、頬に、肌に……
「何を……!!あっ!」
「……そしてこの胸に」
「ぃや……司!」
下へと移動した司の右手は私の左胸を洋服の上から捉えてゆっくりと、その手で味わうように指を胸の肉に埋めていく。
「あっ……ぅンっ」
「花梨姉さん……いや、花梨」
耳元で司の声は上ずり、興奮した息を吐き出して言い、決して大きいわけではない私の胸は服の上からでも良く分かる程、司の腕によってグニグニと形を様々に変えている。
優しさの中にも力強さがあるその手から生み出される、なんとも言えない心地よさに私の頭の中はこの快楽におぼれてしまおうと傾きつつあった。
(はぁ、はぁ……司)
私の心は求めていた者を手に入れたような感覚に包まれ、その男が生み出す快楽に顕著に反応する。
包み込まれるように掴まれた手の平が胸揉むたびに洋服とブラジャーの上から胸の頂点をこすられて私はビクンとその刺激に体を揺らした。
(だ、ダメ!ダメよ……)
熱くなる頭の中で隅の方に残ったわずかな私の理性が叫ぶ。
(幾ら血のつながりが無いとは言え、司は弟よ!)
しかし何度も頭の中で点滅するその叫びは耳元で発せられる司の荒い息遣いと胸への執拗な愛撫でかき消された。
(あぁ、このまま落ちてしまいそう……いいえ!ダメなのよ!!)
何とか考えを留まらせ、体をよじらせて何とか司の束縛から逃げようと試みるが、またしても失敗してしまう。
今まで司に力でも負けたことなんて無かったのに……
司の愛撫は留まる事を知らない。
手の平に丁度収まる私の胸は洋服ごと、その形を様々に変え、耳元では切ないまでに甘い司の声が私の名を呼び、耳の溝をなぞるように司の舌がうごめくと私の背中にはゾクゾクとした感覚が走っていく。
「ぁはぅ……あぁん……」
出そうと思って出しているわけではない甘い喘ぎが私の喉奥から登ってきて、口から出て行き、その声が空中に放たれると司の息遣いも更に大きくなっていった。

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