疑弟〜ギテイ〜

<Sweet Orange Story

  Love 愛しき言霊>

雄介の思惑 2

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「今、お仕置きって言った?」
雄介の顔を見て言うと、ニッコリ微笑んで雄介は言う。
「そう、お仕置きだ」
「何を……するの?」
私の心の中に妙な期待と不安が入り混じり、私は思わず自分の両腕を胸の前で交差させ、自身をギュッと抱きしめて、じっと雄介を見つめたまま雄介の唇が動くのを待った。
雄介の瞳は私の顔からゆっくり舐めるように私の体を渡っていく。
視線が渡っていくその先が私の体だと認識すればする程、私の心臓はドクドクと鼓動し、女が疼いた。
とても不思議な感覚。
触られるわけでも、囁かれているわけでも無いのに私は息が荒くなる。
雄介の視線が私の胸に到達すれば、まるで手でその胸をいじられているかのようにビクンと体を揺らし、体のあらゆる所に注がれるその視線に私は敏感に反応した。
(ハァ…ハァ…。見られているだけなのに、どうして?)
足先まで行った雄介の瞳が再び私の体を上がってきて私の視線と絡み合った時、雄介がクスリと笑う。
「どうかしたのか?花梨」
不意に声をかけられて私は心臓をドキッとさせた。
「な、何も…無いわ」
やっと出てきた言葉。
心臓は暴れ、ジワリとした汗が全身に湧き出ている。
気づかれないようにとゆっくり深呼吸をしたが、荒い息は整ってくれなかった。
雄介は組んでいた足を崩して大きく股を開き、少しゆるめに締めていたネクタイに手をかけ、グイッとネクタイを外す。
その間、雄介の瞳は私の目を射抜くように見つめ、決して外れる事は無く、私もまた、雄介の行動から目がはなせなくなっていた。



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