疑弟〜ギテイ〜

<Sweet Orange Story

  Love 愛しき言霊>

揺れる花梨 4

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背中からは司の体温が、胸の方からは雄介の体温がジンワリと私の体を温める。
私の心臓の鼓動は、ピッタリとくっついた雄介に知られてしまっているかもしれない。
雄介のドキドキとは違う鼓動。
私自身、それを認めたくは無い、でもそのドキドキが何なのか私は良く分っていた。
だから私は雄介から少しでも体を放そうと、握られた手を引こうとしたが雄介は私の手を放そうとはしない。
(……どうして?雄介)
戸惑う私の頭の上で司の声が響いた。
「アンタ、どうしてココに居る」
「アンタとは失礼だな。雄介さんだろう?」
「答えろ!どうしているんだ!」
「子供は知らなくて良い事だし、お前に言うつもりも無い」
雄介は静かにそう言い、その言葉に司の腕が震え怒っているんだと顔を見なくても分る。
(司…)
チラリと司の方に視線を向けようとした瞬間、雄介は私の手を司にばれないように動かした。
(雄介、何を……っ?!)
私の手に当たる感触。熱く、大きく膨らみ、私の指が触れればビクリと脈打つモノ。
下から全体を包み込ませるように握らせて、私の手首を持った雄介は私の腕ごと手を動かせる。
ジーンズの中で苦しそうに大きかった雄介の股間のモノは無理やり動かされている私の手から送られる刺激で、更にその大きさを増した。
(雄介のがどんどん大きくなっていく……)
私には雄介の意図することが全く分らず、そして、私の意識は司に対するドキドキから、雄介の隠れるように行なわれるその行為へのドキドキへとうつって行く。
そう、私の中の淫獣がまた、唸り声を上げ始めたのだ。
(いや、ダメよ。司が居るのに……)
私は司に私のあられもない姿を見られるのだけは嫌だった。
私の中にあるのは「姉でいなければならない」という理性。
相手が雄介であろうとも、もし私が乱れてしまった時、その理性を保っている自信等今の私には一切無い。
自分の中に沸きあがってくる荒くなる息遣いを止めようと下を俯けば、私の目に飛び込んでくるのは私の胸を鷲掴みにして、胸の肉に埋もれる司の指。心臓がドキンと大きく1つ跳ね上がった。
(ダ、ダメ!)
私は思わず目を閉じる。
だが、それが返って周りの状況を私に知らしめる事になる。
手には熱く雄雄しい雄介のモノ。胸に食い込む司の指。そして、瞳を閉じることで分ってしまった、腰の上辺りの背中に感じる司の股間のふくらみ。
(お願い、勘弁して……)
そう思いながらも、私の手は、私の体の中心は淫欲を求め始めた。
雄介の股間を包み込むように私の手はその奥から、手前へと何度か動いて、更にその熱いものの成長を促す。
ダメだと頭では分っていても、体は求める。
今まで、ずっと押さえ込んできたせいなのだろうか?雄介が開いてしまった私の中の淫欲は底が見えない。
ハァハァと荒い息が小さく私の口から聞こえ始めた時、雄介の股間で蠢いていた私の手を雄介が引き離す。
(雄介…?)
熱くなり始めていた私は、ぼんやりとしてきていて、あまり考える事が出来ず、頭の上で聞こえる2人の声に耳を傾けた。




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