疑弟〜ギテイ〜

<Sweet Orange Story

  Love 愛しき言霊>

錯覚の中で 5

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ズンズンと一番奥に突き刺さってくる衝動に、私の体は素直に快楽をむさぼる。
しかし、頭の片隅にあるのは部屋に響く水音で、結合部分のちょうど増したにうなだれ、眠っているはずの司が眼を覚ましはしないだろうかという不安。
「ハァッ、クッ、ンん!」
司を起こさないように出来る限り声を上げてはいけないと、歯を食いしばって、喉から溢れ出そうとする嬌声を飲み込む。
そんな私の努力を打ち破ろうと、雄介は私のお尻に添えた手で、私を少し上に持ち上げ手を離し、亀頭を奥深くへとたたきつけた。
「お、お願い…雄介、もぅ、許して……」
「許す?何をだ?花梨、お前何か悪い事でもしたのか?」
「ウッ、あぁ…、ち、違う。分ってるくせに……ぁ、はぁ!」
「こんなにグチュグチュにした上、俺を締め上げて居るくせに往生際が悪いな」
「い、いや。言わないで……んふぅ!」
雄介はハァハァと息を荒げながら腰を回し、私の膣中を肉棒でかき混ぜて唾液を流しこむように私の唇を奪う。
ヌチュグチュというイヤらしい愛液の混ざり合う音に荒い息と交わされる唾液の音が混ぜ合わさり、私の部屋は淫靡な雰囲気に満たされていた。
雄介に無理やり犯されるように体を重ね始めて数時間、何度となく快楽の絶頂に襲われ、恐らく私は今1人でたてといわれても立てないほどに体力を消耗している。
そう、いつもなら十分満足しているはずの私の淫欲。
なのに、今日はどうしたのか酔わされるように、体は疲労感を押さえ込み、快楽をむさぼろうと未だヒクヒクと痙攣し、体の中にある硬く太い肉棒を締め付け、奥へと誘おうとしていた。
その反面、頭の中心は涼やかで静か。
だからこそ、自分の今の状況が良く分って、体が興奮している理由が頭に浮かぶたび、理由をかき消すため、腰を振り、雄介の体に胸をこすりつけ、舌を絡めた。
私の体の興奮が加速していく原因は司。
理性では、他の男に身をゆだね、愛液を垂れ流している淫行を見られたくないと思っている。しかし、興奮した本能は淫らに揺れるこの体の全てを見せ付けたいと思い、その心が更なる興奮を呼び起こしているのだった。
雄介が私の体を揺らせば、密着している胸で最大までに膨れ上がっている私の乳首が擦り上げられ、雄介の陰毛が私のクリトリスを刺激し、体の中心を快楽がほとばしって頭から抜ける時、最高のオーガズムが私を襲う。
「はぅ!ぁうっ!ダ、ダメ……イ、イッちゃう、あぁぁあ!」
喉をのけぞらせた私の耳に聞こえてきたのは悪魔のような雄介の囁き。
「じゃぁ、イク所をもっと近くでよく見てもらわないとな」
「な、何を言って…あぁあぁぁ!イヤ、止め、あぅぅん!」
雄介は嫌がる私を抱きかかえたまま、少し膝を折り、2人の接合部を司の鼻先まで近づける。
イヤだと思っていても、もうそれを跳ね除ける力もなく、雄介に従うようにビクビクと痙攣し始めた肉棒が突き刺さる恥部を司の目の前にさらした。
(あぁ、お願い!せめて、せめて目を覚まさないで!)
もう、イク事を止めることは出来ないのは確実。逃げる事もできない状態ではそう祈るしかなかったが、私の願いもむなしく、恥部近くから意識を浮上させる司の声が聞こえ、大きな呼吸が1つ聞こえてくる。
(ダメ、目をあけないで!)
単なる寝返りであるようにと願ったが、ガタンと大きな音がして、背中から聞こえたのは司の声。
「な、何をやってるんだよ……」
驚きと混乱、そして怒りを含んだその声に私は体をビクリと揺らした。


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