疑弟〜ギテイ〜

<Sweet Orange Story

  Love 愛しき言霊>

愛と欲 2

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後ろ手に縛られたまま、膝でにじり寄ってきた司の息がハァハァと太腿に当たり、私はビクンと体をのけぞらせるが、雄介によって体を固定されて逃げるに逃げられず、少し顔を後ろに向けて、肩越しにある雄介の顔をみる。
「……そうか、司にも参加して欲しいのか」
「ち、違っ!」
「残念だが、それはもう少ししてからだな」
「え?」
雄介は私の体を司から遠ざけ、蜜を垂れ流し、パクパクと物欲しそうにする私の膣口に硬い肉竿をあてがった。
私は雄介のその行為よりも言葉に気をとられ、頭の中でどういうことなのだろうと考え『もう少ししてから』その言葉に司と自分とのセックスを思い浮かべて膣口がキュッと閉じる。
亀頭を少し咥え込む様に収縮した花弁にズズッと肉竿が入ってきて「あぁぁ!」と私が快楽の声を上げたその瞬間、司は我に返ったのか、クッと上をにらみつけるように視線を向ける。
「花梨を離せ」
「ホゥ、『花梨姉さん』じゃなかったのか?」
「そんな事はどうでもいい!花梨を離せ!嫌がってるだろ!」
「ハッ、お前は女を抱いていたくせに女が嫌がってるかそうでないかも分らないのか?なんだ、じゃぁ、お前はただ自分の欲望を満たすだけのために家庭教師の女に突き立ててただけだって事か」
「そ、そんな事……」
「じゃぁ、なぜ分らない?」
「……」
「お前は押えられない花梨への想いと、花梨を想って溜まっていく肉欲をただ、家庭教師の女の体に吐き流していただろう?」
「違う……」
「違う?じゃぁ、お前は女に誘われれば自分の想い人ではない女にでも肉棒を突き立て腰を振るのか?いや、違うな。女が誘ったんじゃない、お前が女を襲ったんだ」
肉竿に突き刺されたまま、私を挟んで繰り広げられる会話。
雄介はひたすら司を責め立て、司は小さく震えてその場に俯いていく。
「そうだろう?俺の予想は外れてないはずだ。お前が女を誘い、女をその気にさせてその体を味わったんだ。たまたま女がそれを受け入れたから、お前は肉欲を全開にして女にぶつけるだけぶつけていた。だから、女が嫌がっているかどうかそれすら分らないセックスが好きなただ快楽を貪る馬鹿な男に成り下がったんだよ」
「…てめぇに言われたくねぇよ」
静かに司が呟き、縛られている手をグッと握り締めた。
「てめぇだって結婚して奥さんがいるのに花梨を抱いたりしやがって。どうせ花梨を無理やり抱いて、昔の関係に戻ろうとでも思ってるんだろ!」
「……だからお前は底が浅いんだよ。言っとくが、俺達が別れたのは俺の結婚が原因じゃない。それに、俺は愛していない女の体を花梨のように深く愛したりはしない。花梨が望むなら全てを捨てて花梨と一緒になる覚悟もある……お前はその覚悟が家庭教師の女にあったのか?」
雄介の言葉に偽りはなく、雄介がそういう男だということは誰よりも私が知っている。
そして、司が雄介とは違い、流されやすく、もっともろい存在だという事も私は知っていた。
「欲望を吐き出したいならそういう商売をしている女のところへ行くんだな。覚悟も無く抱くのならお前は最低の人間だ。その尻拭いを誰がすると思っている?」
雄介の言う事はもっともで、司は弁解も出来ず、その場に黙ってうなだれるしかなかった。


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