疑弟〜ギテイ〜

<Sweet Orange Story

  Love 愛しき言霊>

雄介の思惑 4

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瞳に再び映り込んで来るのは雄介の胸板と、大きく開かれた両足。
(あぁ……どうしたのかしら……私)
自分の体が自分の物でないような、そんな感覚に鼓動が止まらない。
ニッコリ微笑む雄介の口から「おいで」といわれるのを待っている自分が居た。
「花梨……」
「な、何?」
「どうしたい?」
雄介の言葉に心臓が一瞬止まりそうにドキッと鼓動して、ハァと小さな息が私の口から漏れる。
どうしたい……そう聞かれた今の私に答えは1つしかない。
けれど、それを自分から言う事はできず、ただ黙って雄介の唇を見つめた。
「花梨のやりたい様にやればいい。俺は何もしない……」
雄介のその言葉で私は「お仕置き」の意味をやっと理解する。
私は自分からそういう行為をするのがとても苦手で、いつも受身である事を雄介は知った上で私にさせようとしているのだ。
(自分からなんて……恥かしいわ)
ジッと私を見つめる雄介の視線をまともに見ることが出来ず、視線を開かれた胸元におとせば、雄介はゆっくりシャツを脱ぐ。
「ぁっ……」
筋肉質な雄介の上半身があらわになって、私の口からは自然と小さな呟きが漏れ、キュッと両手を握り締めた。
雄介がベルトに手をかけたとき、ツツッと太腿を熱い物が一筋流れ、そのとき私は自分がパンティーを穿いていない事を思い出す。
(ど、どうしよう。雄介に気づかれたら……)
思わずぐっと下半身に力を入れて、足を雄介に分らないようにゆっくり閉じた。
しかし、私が雄介の方へ再び視線を向ければ雄介は口の端を持ち上げ、フッと笑う。
(……、見透かされてるのかしら……)
そう思いながらも、見透かされているということも私の興奮材料になりつつあった。
「花梨……」
雄介が私の名前を呼ぶ。
低くそして甘く響くその声に、息の上がった私の太腿にはもう一筋、熱い液体が滴り落ちた。




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