アナタがいたから…

<Sweet Orange Story

  Life めぐり会う言霊>

序章 10

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「仲良いな〜息ピッタリなんじゃねぇの?」
「「どこが?!」」
2人同時に聖君に言い返した私達に聖君は噴出すように大笑いする。
「で、その燿と仲の宜しい方は自分の紹介はしなくて良いのかい?」
笑いを堪えながら聖君に言われて私は「あ!」と自分の紹介をした。
「え、えっと……榊木 凛(かしわぎ りん)。22歳です……」
「ババァです」
頭をかきながら照れて言う私の言葉に繋げるように燿君がそういって、私は燿君に向かって思いっきり舌を出してアッカンベーをし、燿君も負けじと私に向かって舌を出す。
その様子にフゥと泪さんと翳さんが溜息をつき、その溜息を聞いて私は「まずい」と深呼吸をして気分を落ち着け、ぐるりと周りを見た。
(それにしても、ココのオヤジは何て旺盛な……)
それが感想って言うあたりもやっぱり歳食ってきたのかな〜と思うんだけど、とりあえず、1人1人の顔を見ながら整理する。
長男:翳、28歳。
長男だけあって何かと弟たちも言う事を聞くみたい。それにさっきの様子からして多分、あのオヤジも頭が上がらないみたいよね。何かあれば翳さんを頼るのが一番かも。
次男:泪、24歳。
翳さんと同じように落ち着いて見えるけど、あまり自分では注意とかそういうのをしないタイプよね。我関せずって所なのかしら?それに目が悪いのかしら?ずっとまぶたを閉じてるのよね〜??
三男:聖、21歳。
一番気軽に話せるタイプかも。ちょっとナンパな感じがしないでもないけど……あと、結構自己主義者もしくは楽天家かもね〜遊ぶには丁度良い相手って感じかな?
四男:袁、20歳。
一番優しくって穏やかな感じは彼かもね。なんせ私をおぶってココまで連れてきてくれたんだもん。それに一番力が強いのかもな〜この中の誰よりも筋肉質で大きい体だもん。
五男、六男……ってこれはどっちが先かわかんないよね〜
枉、18歳。
ちょっと気難しそうだけど、この年齢の男子って考えれば普通かもね。私の好み的にはこの子が一番好みなんだけどな〜ま、機嫌損ねちゃったけど。
豹、18歳。
双子って感じじゃないから多分母親が違うんだろうな〜。性格も正反対っぽいし。悪戯っ子な感じよね〜1クラスに1人は必ず居るお調子者って所かしら?
七男:燿、17歳。
聞くところによると私が来るのを楽しみにしていてくれたらしいんだけど……にしては一番突っかかってくるのよね〜。想像と違うからって止めて欲しいわ。
(翳さん、泪さん、聖君、袁君、枉君、豹君、燿君……ってあれ??おかしいな……確か袁君は8人兄弟って……)
整理をしなおして、幾ら数えてみてもココにいる人数は7人。
首をかしげてもう一度、指差しながら数えていると、翳さんが私に聞いてきた。
「凛、どうかしましたか?」
「え、あ……いや〜ココに来る途中に袁君に聞いたのは8人兄弟って聞いたんだけど、7人しか居ないな〜って思ってさ」
「……袁、そんな事を?」
「ご、ごめんなさい。だって……僕らは8人兄弟には違いないでしょ?」
「それは……そうだが……」
私の一言で急にこの空間が暗くなり、あの聖君でさえ瞳を伏せている。
(……え?私なんかまずいこと言っちゃった??)
私が少しオロオロしていると、豹君がポツリと呟いた。


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