空と太陽と向日葵と…

<Sweet Orange Story

  Life めぐり会う言霊>

戸惑いと不安と 2

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ニッコリ微笑む遼の視線が、突然熱いものに思えてきてしまった向日葵はスッと視線をそらして、お茶を飲んだ。
クスクス笑ってその様子を見ている遼はさらに言う。
「光田さんは覚えてないかもしれないけど、俺、光田さんと同じ中学」
「え?ホントに?」
「ん……1つ下だけどね〜」
「そのときからずっと好きだったんだ……違う高校に入ったし、忘れるかな〜って思ってたけどやっぱり忘れられなくってさ。で、今回友達に誘われたときに上沼高校って聞いて、メンバー聞いて飛びついたってわけ」
「そ、そんなこと……急に……」
「ん〜だから雰囲気出来てからって思ったんだけど」
照れ笑いする遼に、顔を真っ赤にした向日葵はどうすれば良いのかと挙動不審になった。
(い、行き成り……ってか私どうすれば良いの?)
俯いてギュッとペットボトルを握った向日葵の背中に温かいものが回りこんで肩をつかまれ、グイッと引き寄せられる。
(わっ!)
「……ねぇ、俺と付き合ってみない?」
「え?えぇ?!」
唐突な申し出と抱きしめられている事に向日葵はただビックリして声を上げた。
「きゅ、急にそんな事言われても……」
「そっか……んじゃ、お試ししてみない?この春休み中、試食って感じで」
「し、試食って!」
「俺、結構お買い得だと思うよ?お試しして嫌なら振ってくれてかまわないからさ」
今にもキスをされるんじゃないかと言うほど近くにある遼の顔。
視線はずっと向日葵の目を見つめていて、瞳の中には真っ赤になる自分の顔が移りこんでいる。
ドキドキと向日葵は自分の心臓が飛び出して、顔も燃えているんじゃないかと言うほど熱くなっていた。
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