ma・ke・ko・i 〜負恋〜

<Sweet Orange Story

  Life めぐり会う言霊>

36歳の憂鬱 4

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私もそうだったけど、女の子と言うのはどうしてこう口が良く動くのだろう?とこの年になって不思議に思う。
彼女のおしゃべりは駅について改札を通り過ぎても終わらず、そのままいつも私がくつろぐ喫茶店の中まで続いた。
「へぇ〜佐藤先輩って、いつもココで朝食ですか?」
「いつもと言うわけでも朝食と言う感じじゃないけど、始業まで時間があるからココでコーヒーを飲むの。美味しいのよ」
「コーヒーかぁ〜私苦くて苦手なんですよね〜飲めると出来る女!って感じがする様な気がするのに」
「クス、コーヒーが飲めるからって出来るなんて」
「え〜だって、佐藤先輩は出来る女でしょ?」
「私が?」
「そうですよ。佐藤先輩は私の憧れですから!」
彼女に【出来る女】【憧れ】と言われて私はドキッとする。もちろん顔に何て出さないけど……。
【出来る】と言うのは1教えてもらえば10できると言う事。
でも私は駄目。
教えてもらったことをひたすら何度もくりかえし、勉強して勉強して表には出さないで裏で必死になってる。
家事だって何もかも放りっぱなし。1つのことに集中すると別のことが出来なって、そんな私が【出来る女】なんて笑っちゃう。
フフッと笑った私を見て彼女は首をかしげていた。

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