ma・ke・ko・i 〜負恋〜

<Sweet Orange Story

  Life めぐり会う言霊>

36歳の憂鬱 8

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「佐藤先輩!やっぱりココだ〜」
チラリとパソコンの画面越し、人影に視線を流し、余り噛まずに頬張っていたものを飲み込む。
「如月、珍しいわね?こんなに早く職場に戻ってくるなんて」
「もぅ〜そんな事言わないでくださいよ〜」
「フフッ。で?」
「先輩って家にパソコンありますよね?」
「そりゃあるけど……」
「インターネットは?できます?」
「で、できるけど……何なの?」
私に質問だけをして、如月はニヤニヤと1人頷いた。
痺れを切らした私は、溜息混じりに如月に言う。
「如月〜いつも言ってるでしょ?物事は簡潔丁寧わかりやすく!」
「は〜い、分ってますって。じゃ、最後にもう1つ」
「……分ってないんじゃないの?」
「良いから良いから。今週末って、佐藤先輩、何か予定はあります?」
「今週末って土曜日?それとも日曜日?」
「日曜日!何かあります?」
「……別に何も無いけど?」
怪訝に眉を歪ませる私に、如月はニタ〜っと笑って、どう見ても何かを企んでいる様子。
「何も無いなら、私、佐藤先輩の家に行って良いですか?」
「はぁ?何なの突然……」
「行って良いですか?!」
唐突な申し出に私はただビックリして、また、その勢いに押されていつの間にか頷いていた。

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