ma・ke・ko・i 〜負恋〜

<Sweet Orange Story

  Life めぐり会う言霊>

後輩の優しさ? 8

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私の頭の中に浮かんだ言葉は「ヤバいんじゃない?」ってこと。
こういうのってやったことは無いけど、ニュースで良く「監禁された」「殺された」なんて事を聞く。
●●警察24時とか言うのでも危なげな感じで取り上げているのを見るし、何より、こんな顔の見えない付き合い方がいいとは思えなかった。
「ねぇ、如月。それって危ないんじゃない?」
「危ないって?」
「顔見えない相手だし、何より、嘘だって平気でつけるじゃない。騙されたらどうするの?」
「う〜ん、そりゃ、無いとは言えませんけど、そこまで警戒するほどでもないと思いますよ?」
不安に顔を歪ませる私とは違って、彼女はあっけらかんと答え、私はふ〜と溜息をつく。
その私の溜息にクスクスと彼女は笑った。
「先輩、やってみて駄目だったら辞めればいいんですよ」
「で、でも……」
「とりあえず、説明しますね」
ヤル気満々の彼女は私の事はさておき、サッサと説明を始める。
私の思っている【出会い系】とはちょっと違うようで、本当に結婚を目的としたもの。
安心できるようになのか、登録時には身分証明まで必要なのだ。
会員費がある所と無い所がある様子。
「初めてだし、お試しだから女性は無料って所がいいですよね〜」
そういって、彼女は男性会員だけが会員費を支払う場所に登録を設定した。
「後は、身分証明を送るだけですよ〜」
設定し終わった彼女は早速、お試し版での男性探しをはじめたが、私は何だか、不安だけが押し寄せて楽しげな彼女の横でただ、画面を見ていた。


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