疑弟〜ギテイ〜

<Sweet Orange Story

  Love 愛しき言霊>

愛と欲 10

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「花梨、俺が欲しい?」
男根の根元を自分で握って、私の目の前に突き出す司。
すぐにはうなづけなかった。うなづきたいけど、うなづいてしまえば戻れないような気がして、視線を自分の下半身に向けた。
頭と体は別。そんな都合の良い言い訳はしない。
体が求めているだけではなく、頭も司を求めていた。

司が好きだと気づいたのは高校二年の時。
初めはこの気持ちが何なのか全く分からなかったけれど、司に抱きしめられた事がきっかけだった。
再び抱きしめられたのは、転勤を決める少し前。
司が家の中でクラスメイトだろう女の子と悪戯をした後だ。
このまま、抱かれてしまっても良い、服を脱がされ、司のしたいようにして欲しいって。
でも、私の理性がそれを止めた。
そう、私はずっと、雄介ではなく、ほかの誰でもなく、司に抱かれたいと、司の全てを自分のものにしたいと願い続けてた。

視界に影が差し、開かれた私の両足の間に、ゆらりと人が割り込む。
顔を上げれば、相変わらず、男根を私に向けた司が熱っぽい視線を向けていた。
「俺はずっと花梨が欲しかった。誰にも花梨を触らせたくなかった」
「つ、司…」
司の告白。
知っていた司の気持ちを改めて聞くことが、こんなに私の心を熱くさせるのかと思う。
ゴクリと唾を飲み込み、司に分からないようにと必死で荒くなる息を抑えた。
射抜かれたように私の視線は司から逃れることを許さず、見つめる先の司もまた視線をそらすことなく、ゆっくりと手を私のほうへ伸ばす。
肩に触った司の手はとても熱い。
私の肌を確かめるように滑っていく熱い指先が、胸の頂を弾いた瞬間、私はビクンと背中を反らして我慢していた嬌声が喉から飛び出した。
「きゃふぅ!」
「嬉しい、感じてくれるんだ」
私の嬌声を耳にした司は、さらに私の胸に愛撫を始める。
じらすように周りを責めたてた後、とがった中央を優しく触れ、繰り返される心地良さに体が痙攣を起こし始めた。
感じてはいけないと今までならば我慢をしただろう。
でも、我慢することはしない。
ううん、しないんじゃない、ココまで感じてしまう自分を抑えることは出来なかった。
ただ、はっきりしていたのは、この快楽は雄介からの余韻ではなく、確実に司と認識して、思考から感じているのだと言うこと。
蜜があふれ、小刻みに震える体をさらしている私に再び司が囁いた。

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