くちづけ

<Sweet Orange Story

  Love 愛しき言霊>

欲と男と嶺 3

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「チップを持ってないのは本当だし、貴方の言う通りこんな格好をしていた私も悪いわ。貴方の望む事をしてあげてもいいけど、少し質問に答えてくれない?」
「なっ……わ、わかった」
私の言葉に彼は少し驚いた様子。当然かもしれないわね、普通の女なら拒絶して悲鳴でも上げてそうな状況だもの。
ゆっくりと彼の手首をつかんで、私はそのまま体の向きをかえ、顔を突き合わせて彼に問いかける。
「質問はごく簡単なものだから緊張しなくていいわ。聞きたいのは貴方の年齢と彼女の有無よ」
「それだけ?」
「そうよ。答えたくない?」
「いや…。年齢は22歳で、彼女はココのホテルで受付をやってる」
「へぇ、若いわね。だったらむらむらしても仕様がないけど、最後は彼女にしてもらうのが一番ね」
「え?最後?」
「あら?最後っていってわからない?意外に彼女持ちの童貞クンだったりして?」
「ち、違う!童貞なんかじゃ…」
「それじゃぁ、分かるでしょ?最後と言うのは最後よ」
私の言葉に彼は一瞬戸惑ったような表情を見せたが、スグにその顔はにやつき、視線で私の体をなめるように見つめた。
首から胸へと降りていった視線は私の下半身でとまり、彼の喉仏が一度大きく上下する。
「べ、別に最後が彼女じゃなくても…」
男って、凄いわね。させてもらえると分かったとたんに欲深くなった。
「フフ、ダメよ。私を知って私から離れられなくなったら困るでしょ?どうしてもムラムラが止まらないなら彼女に抜いてもらいなさい。それにね、知らなくて当然だけど、私は結構高い女なのよ」
「た、高いって…」
「値段は男が決めるけど1回につき最低の価格は5万円ね。一晩じゃなくて1回がね」
「な、なんだよ。高いって言ってもたかがコールガールだろ」
驚きながらも吐き捨てるように言う彼に私は少し気分を害する。
「そうね『たかがコールガール』だわ。でも…」
にっこり微笑んだ私はそのまま彼の片手をバスローブの中に入れて胸を触らせ、彼の手と重ねるように置いた私の手は自分の胸を揉み始めた。
「ぅあ、何を…」
一瞬身を引こうとした彼だったがしっかりと私が手を押さえつけている為、ふらりと一歩下がった程度。
しかし、体を引くそぶりを見せたのはその瞬間だけ、彼自身、私の胸に指を埋めれば埋めるほど、引き寄せられるように体を寄せてきた。



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